先月4月9日(日)に仙台市でブラジリアン柔術の大会があり、当院総院長が救護班を務めました。

大会後半にて場外際で持ち上げられマットに叩きつけられる場面があり、この時に選手は「庇い手」をしてしまい、腕を負傷しました。

柔術衣を着用していたので、その上から肘の形状を確認すると変形を確認しました。試合は続行不可能となり、すぐに処置に入りました。

 

柔術衣を外し確認すると、通常の肘の脱臼である後方脱臼の形ではありませんでした。

専門的になりますが、突出した内側上顆と上腕骨滑車を確認でき、肘頭や橈骨頭が外側に外れているのがわかりました。これは稀な脱臼である、肘関節外側脱臼でした。

 

まず、肘頭把握式の形から始めます。

最初に、外側に飛び出た肘頭と橈骨頭を牽引&回外で後方脱臼の位置まで持ってきて、そこからは後方脱臼の整復をしていきます。これで整復完了です。中々、経験できるチャンスも無い症例なので、整復手順を知らなかったり、徒手整復は無理と思い込み、これを徒手整復できる先生は多くないと思います。 普通に後方脱臼の整復手順では入らない脱臼です。これを、一度、後方脱臼の位置に脱臼させて(位置を変える)から整復するというアイディアが、本物の柔道整復師である「ふくしま西整骨院」の技術を知識と言っていいでしょう。

当院では、こういった実績から県外からのスポーツ大会救護依頼やプロスポーツ選手からのメディカル帯同の依頼が最近また多くなってきました。

これからも、大会救護やスポーツ選手サポートで貢献していきたいと思います。